数日前にNHKで向田邦子の特集があった。

没後33年だと言う。早いものだと思った。

今でも老若男女問わず、ファンがいるらしい。

私も今でも忘れられないドラマばかりだった。

阿修羅の如く、あ・うん、蛇蝎の如く、ドラマのシーンが浮かんでくるようだ。

阿修羅の如くの音楽もキャスティングも秀逸で、なかなかああいう秀作を書ける人は今は居ないように感じる。

人間を見る目が鋭く、または慈愛に満ちている。

ドラマの登場人物も人間的で、滑稽だったり、哀愁を感じ、悲喜こもごもだが、皆があけすけにものを言わない。

謎のベールに包まれている。その奥ゆかしさに郷愁を感じる

向田さんの生きた時代は、戦中でもあり、実際女学生の頃に終戦を迎えたそうだ。

向田さんが描く父親像も、昔風の男性が多く。

寺内貫太郎一家の小林亜星扮する貫太郎は、彼女の父親のキャラクターらしい。

頑固で短気で亭主関白で昔かたぎだが、人情に厚く、子煩悩でもある。

ワンマンだが、家族思いで責任感もある。古いタイプの父親像に憧憬を感じさえする。

向田さんが生きてきた時代、家族や囲まれていた人々との絆が生きたドラマを創る原動力やヒントを与えられたのかも知れない。

直木賞まで受賞し、これからと言うときに、不幸にも飛行機事故でなくなられた。

本当に惜しい思いがする。

向田さんのエッセイ等で、家族との心温まるエピソードや、価値観に共感を覚え、懐かしむ思いがこみ上げてきた。

アーカイブして秋の夜長に見てみたいドラマの一つかもしれない。

アートを巡る旅

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