東京国立近代美術館が60周年を迎える

上野の東京都美術館や国立西洋美術館、目黒にある庭園美術館、都内の美術館のリニューアルが相次いで行われている。

重要な国宝級のコレクションや建造物を損なわないように、後世のために大切に守られるのは大切なことだと思う。

東近美の所蔵品の質の高さに目を見張るとともに、日本の美術を改めて見直す機会を与えられ、充実した時間を持てた。

美術館は学芸員や作家もそうだが、美術に携わる人々すべての集大成であり、そこには学びや新しい発見や人生を伸びやかに発想できるヒントに満ちている。温故知新も然り。

画一的な考えに留まらずに、新しい発想をしようと考えたくなる。それこそが全てにおいて重要だろう。

アートを巡る旅

岸田劉生 道路と土手と塀(切通之写生)

岸田らしい対象への情熱と精密な描写が目に焼き付けられる。

アートを巡る旅

上村松園が最愛の母仲子を失った年に描いたこの作品には、亡き母への追慕の念が込められています。幼い頃の古い京都の記憶をもとに、洗練された着物姿の母子を、涼しげなすだれの前に描いています。鉄漿(おはぐろ)は既婚、眉を落とすのは子どもがいる女性であることを示す当時の風俗。幼子を後ろ向きに配したのは、母親の慈愛に満ちたまなざしに焦点を当てるためでしょう。松園の私的な体験を経て理想化された、日本の近代美術を代表する「母子像」です。

ゆっくりと日本美術の歴史を楽しめました。