1934年勇太郎と波子はと子供たちと共に満州・牡丹江に渡った。10年後、勇太郎は恋敵だった陸軍中佐・大杉の庇護の下、森田酒造を成功させていたが、その裏で大杉と波子の不義を黙認していた。ある日、長男・一男の帰郷を祝う宴席で、波子は商社員・氷室と出会う。彼は関東陸軍秘密情報機関の諜報員となっていた。ロシア人男性・ピョトールをスパイとして利用して人質に取った彼の娘・エレナを森田家に家庭教師として寄宿させ監視する役目を負っていた。しかし彼の正体を知らない波子は、いつしか彼と愛し合うようになっていたエレナに嫉妬し、エレナを奸計に陥れ氷室に彼女の首を撃たせてしまう。その後、勇太郎の留守中に戦況は悪化。「子供たちを生かしたい」と願う波子は、氷室に願い入れて軍用列車への乗車を許される。そして、子供たちを連れて哈爾浜へと辿り着いた彼女は、そこで勇太郎と再会するが、夫は日本男児として生きる道を選ぶのであった。数ヶ月後、煙草売りとして生計を立てていた波子は、鄒琳祥と言う男から強制労働にかり出された夫の死と同時に、氷室の行方を知らされる。牡丹江から逃げ延びた氷室は、途中で足を撃たれ、鎮静剤として阿片と吸ううち、その虜となっていた。阿片を断ち切らせ、氷室に生きて欲しい。そう強く思った波子は、氷室を自分のアパートに連れ帰り必死に看病した。やがて、氷室は立ち直り、ふたりは愛し合うまでになる。その時、日本への引き揚げ船出航の報せが届いた。だが、氷室は中国に残り、自らの罪を償うと言う。波子は、彼の帰りを日本で待つことを約束すると、港へ向かう汽車に子供たちと乗るのであった。

数年前にTVでたまたま見た映画・・

なかにし礼さんが好きで、その家族との歴史を感じて興味深く見ていった。

なかにしさん自体、昭和歌謡の帝王で時代の寵児として君臨し、傍若無人な態度で知られ、無礼の礼とも言われた。

なかにしさんは、破天荒な兄に保証人にされて苦しめられた過去もあったらしい。

映画の中で印象的なシーンは、引き上げする直前に夫勇太郎と再会したにもかかわらず、勇太郎は日本男児として残ると言い張る。波子は、気丈にもたった一人で子供を守るために帰国する。

戦争と言う非常事態は、生きるためには何が必要なのかを究極の選択で選ばされる。

その人にとって一番大切なのは誇りであったり、自分であったり、家族でもあったり、様々かもしれない。